2012年6月21日木曜日

老子は青い牛に乗って


老子は青い牛に乗って

老子は
青い牛に乗って
揺られながら
函谷関を出
西へと歩み去る

老子の惜別は
老子の純粋であり
いつも思考の筋道であった
いつも思考の経路であり、理路であり
宇宙を理解するための法理であった

(思考の跡は、水のように輝いている)

玄の玄、これ衆妙の門なり
門をい出て、門に入り
門に入って、門を出る
胎内巡りの長い長い旅であった

(幾たび、わたしは生まれ変わったことか)

そうして、その旅も、とうとう終わりに来たのだ

さようなら

といって、老子は
最後の門を閉じた

(遠く、青い牛に乗って)

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